合成生物学とは、組織・細胞・遺伝子などの生物の構成要素を部品とみなし、それらを組み合わせて生命機能を人工的に設計したり、人工の生物システムを構築する学問分野のことをいいます。
遺伝情報の流れを説明する基本原則に、セントラルドグマがあります。セントラルドグマとは、生物の遺伝情報を持つDNAから生物の体を形作るタンパク質が生成するまでの流れのことです。
よってDNAに改変を加えることで、生物が特定の性質のタンパク質を作れるようになり、結果として新たな生物システムを作ることができるようになります!
合成生物学の応用例をいくつか紹介します。例えばバナナの香りがする大腸菌の作成があります。大腸菌のDNAの一部を改変してバナナの香りがするタンパク質を作成することで実現しています。他にも光る大腸菌の作成や農薬を検知してそれを無毒化するような微生物の作成など、応用先は多岐にわたっています。